モントリオールでのグランプリで、アルピーヌ ガレージ内部に潜入。

H.モーザーがアルピーヌF1チームとパートナーシップを組んでいる縁から、先週末、私はモントリオールで開催されたカナダ・グランプリ(以下、モントリオール・グランプリ)を舞台裏から体験する機会に恵まれました。このスイスのマニュファクチュールは昨年からアルピーヌのスポンサーを務めており、最近ではバルセロナでのスペイン・グランプリを前に2本の新作モデル、ストリームライナー・アルピーヌ ドライバーズエディションとストリームライナー・アルピーヌ メカニクスエディションの発表によって、この関係をさらに強固なものにしています。長年のF1ファンでありながら、今回は私にとって初めてのグランプリ観戦。期待は天井知らずでしたが、モントリオール・グランプリはそのすべてを上回るものでした。

large moser clock
 金曜日、晴天に恵まれたモントリオールの空の下、私たちはパドックという素晴らしいロケーションから2回のフリー走行を観戦しました。そこではサーキットのなかでも最高の眺望が楽しめ、耳をつんざくようなエンジン音(次回は耳栓を忘れずに持っていこうと思います)、そして何よりもゴムの焼けるにおいまで感じられる……、そんな臨場感を味わうことができました。そして私の手首には、H.モーザーのストリームライナー・アルピーヌ メカニクスエディションがありました。本物のピットクルーとしての作業は求められませんでしたが(とはいえ、私はタイヤ交換ぐらいならできると自負しています。ただしグランプリ並みの2秒前後というスピードは無理かもしれません)、この時計はモータースポーツ観戦にぴったりの相棒となってくれました。

 週末のイベントでは土曜の夜に続き、H.モーザー主催のカクテルレセプションが開催されました。そしてこの夜をさらに特別なものにしてくれたのが、アルピーヌのドライバー、ピエール・ガスリー(Pierre Gasly)氏の登場です。彼が筋金入りの時計愛好家であることがわかりました。また今回のH.モーザー F1コレクションのスケルトン仕様において、ガスリー氏の関わり方は通常のアスリートとのパートナーシップを超えたものであり、真の時計愛好家とマニュファクチュールによる本格的なコラボレーションであることも明らかになりました。

H.モーザー ストリームライナー・アルピーヌ メカニクスエディション

 モーザーがこの2本の新作を発表したのは、バルセロナでのグランプリの2週間前のこと。特にアナデジ仕様のメカニクスエディションは大きな話題を呼びました。実際に着用しながら1日を過ごしてみた体験は、本当に素晴らしいものでした。直径42.6mmというサイズだと、私の手首にはやや大きく感じることが多いのですが、レースに関する重要な情報を得られるという点では、数mmほど大きく感じたところでまったく気になりませんでした。同じタイムゾーン内にいたものの、F1チームの過密スケジュールを考えるとGMT機能もかなり便利に使えるだろうと実感していました。

 ドライバーズエディションもまた、非常に印象的です。ピエール・ガスリー氏と開発当時チームに在籍していたジャック・ドゥーハン(Jack Doohan)氏が、H.モーザーの開発チームと直接やり取りを重ねたことで、この時計はデザイン、エンジニアリング、実用性が見事に融合した真のコラボレーションになったと感じられます。短い時間ではありましたが、ガスリー氏本人と話をした際、彼がこの時計に抱いている熱意がひしひしと伝わってきました。H.モーザーとアルピーヌがわずか1年でこれほどの成果を上げたことを思うと、今後どんなプロジェクトが生まれるのかに期待が高まります。このパートナーシップがさらに進化していくなかで、次にどんな時計が登場するのか、これからも注目していきたいところです。それでは、モントリオールでの熱い週末を収めたフォトギャラリーをお楽しみください。

montreal gp track
嵐の前の静けさ。

コース奥にあるロングストレート。

ランチ休憩のひととき。

ピットストップ練習の様子を間近で見学。

アルピーヌのガレージ。

FP1が始まる直前の様子。

martin brundle
マーティン・ブランドル(Martin Brundle)氏、Sky Sportsの中継に向けて準備中。

FP2が終わったあと、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)氏はヘルメットをつけたまま、フェラーリのホスピタリティ(関係者用ラウンジ)に歩いていった。

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FP2後の角田裕毅氏。

ヘルムート・マルコ(Helmut Marko)氏。

max verstappen
FP2後、とても上機嫌な様子のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)氏。

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トト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏。

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左手にガレージ裏とパドック、右手に各チームのホスピタリティ施設が見える1枚。

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FP2中のアルピーヌ ガレージ内部の様子。

アルピーヌ ガレージ内に並ぶ大量のヘッドセット。

FP2を前に、非常に混み合った様子のピットレーン。

ピエール・ガスリー氏と、エドゥアール・メイラン(Edouard Meylan)CEO、そして彼の兄ベルトランド・メイラン(Bertrand Meyland)氏。

カクテルパーティではレーシングシミュレーターも用意されていたが。私はあまりいいタイムを出せなかった。

この夜に私がつけていたのは、H.モーザー パイオニア・センターセコンド。